本当に使える英語とは|高校受験と中学英語

本当に使える英語とは – 受験の情報サイト「高校受験と中学英語」

ツールとしての英語力

使える英語、実際的な運用ができる英語能力を身につけるにはどうしたらよいのでしょう。アメリカの国務省が出した興味深い資料があります。英語を母国語とするものが外国語を学ぶ際にその難易度が4つに分けられています。1英語と似ている言語(フランス語・ドイツ語など)、2英語とやや異なる言語(ギリシャ語・ヒンズー後など)、3英語とかなり異なる言語(ロシア語・トルコ語など)、4英語と全く異なる言語(中国語・日本語・アラビア語、韓国語の4つ)です。そしてそれぞれの言語を日常生活に使えるレベルまで習得するのに必要な時間数は1、720時間 2、1320時間 3、1320時間 4、2400から2760時間となっています。つまりアメリカ国務省の研修生が日本語を不自由なく使いこなせるようになるのには、1日6時間、週30時間の研修を80週から92週受けなければならないということです。では日本人は中学・高校で英語を何時間学習しているのでしょう。現行の指導要領では900時間足らず、新指導要領で英語の時間数が増えても、1000時間足らずです。冒頭で「日本人は中学・高校で6年間も英語を習っているのに全くと言っていいほど、英語が話せない」と言いましたが6年間という年数ではなく、1000時間という時間数で考えれば学習時間は圧倒的に少ないのです。母国語を1日8時間使っているとしたら、(たとえ「読む・聞く・話す・書く」という行為をしていなくても頭の中ではつねに母国語で考えています)たった125日、およそ4ヶ月分です。これでは6年間かけても英語を使いこなせるわけがありません。かといって学習時間を2400時間に増やすことも不可能でしょう。

使える時間が限られているなら、その時間の中でできることを工夫してやるしかありません。今の教科書は盛りだくさんだと思います。学ぶべきことを分けて学んでいったほうがよいのではないでしょうか。まず文法ですが、文法だけを取り出して学ぶことにそもそも無理があるのだと思います。中学でも高校のようにリーディングの教科書を使って、英語を読みながら文法を学んでいくというやりかたにしてはどうでしょうか。文法は1度で完璧なものにしようとしたりせずに、英語を読んだり書いたりしながら徐々に身につけていけば良いと思います。「話すこと・聞くこと」に関しては別に時間を設けて、ネイティブの先生にだけにして英語を話さざるを得ない状況にしてしまったほうがよいと思います。話すことに関しては日本で暮らしている以上、ふだん英語で話す必要はないわけですから、強制的に話す環境を作るしかないと思います。会話も旅行や買い物や道案内などではなく、自分の気持ちや考えを相手に伝えることを主眼にすべきです。それこそが言葉の役割なのですから。

最近では「英語を社内の公用語にする」企業も出てきています。企業がグローバル化していけば英語が公用語になっていくのは当然の成り行きでしょう。つまり社会人としていまやパソコンが使えなければ話にならないように、英語が使えなければならなくなっているということです。ならば英語もパソコンのように、何かをするための道具だと割り切ってしまえばいいのです。パソコンなら、ワープロソフトや表計算ソフトが使え、メールが打て、インターネットが使えれば十分でしょう。それぐらいできるようになるのにパソコンの仕組みを学んだりすることは必要ないでしょう。毎日パソコンに触れていろいろな作業をしながら覚えていけばいいはずですし、じっさいにパソコンを覚えた人はそのようにしてきたと思います。英語も同じだと思います。指導要領も、初歩的な英語について「読む・聞く・書く・話す」の4つの能力を養うことを目標としているのですから、中学や高校では、英語は学問として勉強するものではなくツールとして使い方を覚えていくものとして取り組んでいったら良いと思います。

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